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「呪われしミストバロウ」キャンペーン 第3回の物語

2026.09.20

『呪われしミストバロウ』キャンペーン「聖女は霧に祈る」の、第3回の内容をまとめました。

第1回の物語はこちらから
第2回の物語はこちらから

第3回のあらすじ

 救貧地区の調査にやってきた冒険者一行は、修道院で聖女パメラに出会う。彼女は漂白者を危険でない穏やかな存在にする、「救済」を与えていた。
 しかし、修道院から黒い霧が溢れ出し、僧侶エミルに「聖女様を救い出してください」と依頼される……というところからスタート。

●修道院の異変

 黒い霧が修道院からあふれ出し、あちこちから怒鳴り声や悲鳴が聞こえる。
 おとなしかった漂白者たちの様子も一変。明かりにひるんで襲ってはこないものの、敵意をむき出しにしている。
 誰かの記憶が舞い込んでくることもあるが、一行は今までの経験を経て黒い霧を打ち払う「加護」を得た。それらを振り払えるようになったほか、ロストマンのランス、ヴィコヤのシミター、ウェストラの呪文が強化されている。

「助けを求める声が聞こえるなら、行かなくては」とウェストラ。
 一行は、霧の発生源である修道院の本館に向かう。
 すると黒い巨躯の騎士ヴァルドが現れて「パメラを守らねばならん。力を貸せ」と言うので、ロストマンは「そのために来た」と答える。
 パメラは本館の大礼拝堂にいるが、濃い霧を突破できず入れなかった、とのこと。
 黒い霧を払える我々なら入れるかも、と急ぎパメラのもとを目指す。

●霧への対抗策

 本館に入ると、広い玄関ホールに古びた宗教画がかかっている。左右には通路が伸び、たくさんの部屋が見える。
 正面に、上へと続く大階段があり、その上は大礼拝堂だ。
 階段の上から黒い霧があふれてくるが、少し上がったところで霧が壁のように行く手を閉ざす。明かりでも払えないし、加護のある武器で切ろうとしても駄目だった。

 無理やり進むことはできそうだが、階段を上りきるころには全ての記憶を失い漂白者になっているだろうとわかる。
 一方、霧への理解が深まれば対抗策になるだろう、ということにも気づく。記憶を奪う霧に対しては、知識や記憶を集めることが対抗策になるようだ。

 一行は相談し、黒い霧の原因と思われる聖女はいったい何者なのかを、重点的に調べようと決める。
 ヴィコヤはヴァルドに詰め寄る。
「まず、あなたが聖女様について知っていることを教えて。今はそれが一番必要な情報だよ」
「覚えているのはパメラという名前と、彼女を守らねばならないということだけだ。それだけが俺の全てだ」
 多くの記憶を失っているヴァルドだが、パメラはよく隔離病棟にいたことを教えてくれた。
 一行は聖女について知るため、ヴァルドとともに隔離病棟へ行く。

●隔離病棟

 隔離病棟は本館とは別の建物で、病人を外に出さないため、外から鍵がかかっており、小さな窓に鉄格子がはまっている。
 中には長い廊下の左右に、カーテンで仕切られた簡易的な病室が並んでいる。
 壁を見ると、私の名前は~、妻の名前は~、のように、忘れないようにと患者が繰り返し書いたひっかき傷がある。

 一行は管理区域やナースセンターのような場所を探すべく、奥へ進もうとするが、進むにつれ漂白者たちが続々と現れる。
 普通の漂白者のような姿はしているが様子がおかしく、「わすれたくない、こわい、おれはだれだ……」といったことを、しきりにつぶやいている。

 あまりに数が多いので、仕方なく漂泊者たちを倒して調査しようとする一行。しかし、倒し始めるととその体から黒い霧が湧いてきて、その影響でウェストラが記憶を失ってしまう。
 ウェストラが忘れたのは「よく通る道」。些細なことのようだが、この街で「ともしび亭へはどう行くんだっけ」といったことを忘れてしまうと、命にかかわる危険も……。

●かつてのこの場所

 黒い霧とともに、この場所にいた人々の記憶が流れ込んできて、一行は隔離病棟のかつての様子を見る。
 部屋は明るく、漂白に苦しむ人がベッドに横たわり、僧侶が治療している。記憶の中の風景なのに、不思議と一行はここに存在しているようで、その僧侶から「ちょっとどいて」と言われたりする。
 患者の中に、朦朧としながら妻の名前を呼んで暴れている、もうすぐ漂白者になりそうな男性がいる。その横にパメラが来ると、優しく手を握り呼びかける。
「あなたの記憶を無くさない方法を、私は持ちません。代わりに私が預かり、覚えていましょう」
 彼女の手が光り、男を蝕んでいた何かが彼女の中に流れこんでいく。
 次第に男はおとなしくなり、苦痛も喜びも、一切何の感情も見せなくなる。
「せめて虚無の中で安寧が得られますように……」
 そう祈りを唱えたパメラと、目が合う。
「おや、見ない顔ですね」

 記憶の中のパメラと会話できることがわかり、ウェストラは「あなたの奇跡は、いったいどういう力なのですか?」と問いかける。
「神から賜った力です。その神との繋がりは今や切れてしまいましたが……」
 さらにパメラは、衝撃の事実を伝える。
「私はあなたのようなクレリックではありません。皆さんにとって私は、エンジェルと呼ばれる存在かもしれません」
 セレスチャルがミストバロウにやってきて、霧の呪いで元の次元界に帰ることができず、神との繋がりも切れる、というのはありうる話だ。

 ヴィコヤは実は天上語が喋れるという設定があり、話しかけるといかにも天使らしく流暢な返事が返ってくる。
 そして「どうして私は天上語なんかが話せるんだ?」と、ヴィコヤは地下から来た理由を思い出しかけ、頭を抱えてうずくまる。

 ウェストラは手がかりを得ようと質問する。
「あなたの預かった記憶は、あふれ出したりしないのですか?」
「私は霧を消し去っているのではなく、自分の中に留めています。
いつか限界が来るかもしれないとしても、今の私にできることはこれしかないのです。自分の身にかえても……」
 過去のパメラなので、どうやら現状の解決策は出てこないようだ。
 また、パメラが仕えているのは善の神であることがわかる(霧がパワーソースのウォーロックなのでは? とか、本当は邪悪な存在なのではないかとプレイヤーは疑いを持っていたが、ようやく晴れた形)。

 ウェストラは質問を変える。
「我々には、あなたやこの修道院の記録が必要だ。どこにある?」
 すると、本館の執務室に資料があるとわかる。
 ロストマンが「あなたを助けよう」と言うと、記憶の風景がかき消えていく。

 一行がハッと気づくと、暗い廃墟で無数の漂白者たちに囲まれている状況に戻っていた。
 彼らを撃退しながら外に脱出し、ひとまず隔離病棟の黒い霧を払うことに成功した。

●執務室

 一行は本館の1階にある執務室へ移動する。
 いくつもの机に書類の束があり、食糧管理簿、病人の収容記録、有力者からの出資の帳簿などが見つかる。
 この修道院はかなり昔からあり、小規模だったのがつぎはぎで大きくなっていった、という歴史が読み解ける。その中で、創設者の名前はアミティエラだとわかる。

 さらに、奥には資料室があり、鍵をヴィコヤが開ける。
 ずっと開けられた形跡がなく、乾いた紙の匂いがし、整理された書棚が何列もある。
 その中から古い資料を見つけ出すことに成功した。

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 かつて善なる神の使い、天使アミティエラがこの地に降り立った。
 アミティエラは、パメラというヒューマンの女性として、長い時を過ごした。
 一部の有力者が彼女を頼り、多くの民草も頼った。「今夜の献立も政治の行く末も、パメラに聞くがいい」という言葉すら残っているほどだ。
 彼女は、弱者のみならず誰をも助ける慈愛の天使だった。
 一方で、悪意を持って立ちはだかる者を決して許さなかった。彼女が打ち負かしたデヴィルは改心し、彼女を守る騎士となった。
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 ヴァルドはここに入った記憶がなく、自分についての話もピンと来ていないようだが、アミティエラという名前にはうっすら聞き覚えがあるという。
 パメラが天使としての名を思い出せば、力を取り戻せるかも?
 逆に、黒い霧に触れることでヴァルドはデヴィルの記憶を取り戻し、邪悪な存在になってしまうかも……?

 誰に対しても等しく手を差し伸べる過去のパメラの様子、その善なる心に触れて、一行の“加護”がさらに強化された。
「彼女の思いを受け取った我々なら、あの階段を進めるかもしれない」とウェストラは言い、階段へ向かう。

●大礼拝堂での戦い

 ロストマンが突進し、光るランスで階段の霧を吹き飛ばした。
 ヴァルドは階段を駆け上がり、大礼拝堂への大扉を開ける。そこは巨大な神の石像がある広い空間だった。

 石像の上半身が黒い霧に覆われ、中心でうごめく粘体から霧が生まれ出ている。パメラの姿は見えないが、ヴァルドは「彼女はあの中だ」と告げる。
 黒い霧の根源があの粘体であり、パメラはそこに取り込まれているようだ。

 粘体は明らかな敵意とともに、ドロドロとこちらへ向かってくる。それは「呪われた記憶たち」だ。
 さらに、黒い霧の中から「記憶の影」たちが生まれる。どこかで会った面影があるようにも見える、人型の粘体が4体だ。

 ヴィコヤはミストバロウの新特技、《戦舞の名手》の効果で戦場を一気に駆け抜ける。シミターの一撃で影を切り捨て、ボスにも攻撃して「魔法でないダメージは半減する」ことを確かめ、素早く戻ってきた。また、擬似視覚があるので隠れても意味がないことも確認した。
 ロストマンも《嵐撃》の特技で範囲攻撃し、「記憶の影」たちは次々にかき消えていく。ウェストラにまとわりついた影も、ロストマンが代わりに引き受ける。

「呪われた記憶たち」は間合いが30フィートもある黒い腕を伸ばし、引き寄せ攻撃をしてくる。あの粘体の中に引きずり込まれたら何が起きるかは、あまり考えたくない。
 ウェストラの聖なる炎やロストマンのクリティカルで「呪われた記憶たち」に大ダメージを与えると、その中から黒い霧が噴き出す。

 一行は、在りし日の大礼拝堂の記憶を見る。
 パメラが一人、静かに祈りを捧げている。
「私はあの方々を救ったのでしょうか?
記憶を守ることも、漂白を止めることもできない。ただ苦しみを取り除いているだけ。
けれど、何もしないこともできません。どうか私をお許しください」
 そんな彼女の背中から、黒い霧が滲み出している……。

 一行が我に返ると、粘体の中に取り込まれていなくても悪影響を受ける範囲が広がっており、それぞれターンの開始時に、忘れていた記憶の断片を見る。
 よく見れば思い出せそうなその記憶にとらわれ、魅了状態になってしまうという能力だ。
 魅了状態に強いヴィコヤは、全く興味を示さない(20でセーヴ)。
 ロストマンはたちまち魅了され、かつての仲間の面影を追いかけていく。
 「呪われた記憶たち」は新たな「記憶の影」を生み出し、ロストマンは「お前たち、そこにいたのか?」
 そこへ「呪われた記憶たち」から記憶を吸収する攻撃が当たり、大ダメージを受けたロストマンが痛みで我に返った瞬間。
 ヴィコヤの一撃で、粘体にとどめがさされた。「そんなものに囚われているからダメなのよ」

●パメラの運命

 黒い霧が晴れた。
 粘体のいた場所には、パメラが漂白者となって横たわっている。
 起き上がり、祈ろうとすると咳き込み、口から黒い霧が溢れる。
 放置すれば、さっきのような「呪われた記憶」になってしまうだろう。

 すぐそばにいたヴィコヤは、ためらいなく短剣でパメラの首を貫こうとする。しかし、凄まじい速度で駆け付けたヴァルドが長剣の先でそれを払った。
 ヴィコヤはヴァルドに言う。
「あなたの想い人に、またあんな真似をさせるの?」
 ヴァルドの答えは頑迷だった。
「俺はパメラを守る、それだけだ」
 それを敵対宣言とみなし、ヴィコヤは鋭い目つきで武器を構える。

 霧の元凶が今、ここにいる。
 そして、いったん漂白者になってしまったらもう元には戻らないことを皆が知っている。
 しかし、人々のために尽くした聖女を“救う”には、戦って塵に返すしかもはや道はないのだろうか?

第4回に続く

●配信リンク

「呪われしミストバロウ」キャンペーン配信第1回

「呪われしミストバロウ」キャンペーン配信第2回

「呪われしミストバロウ」キャンペーン配信第3回

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