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「呪われしミストバロウ」キャンペーン 第2回の物語

2026.09.14

『呪われしミストバロウ』キャンペーン「聖女は霧に祈る」の、第2回の内容をまとめました。

第1回の物語はこちらから

ゲームマスター:カズさん(TRPG&マダミスカフェ モノドラコ)

プレイヤーキャラクター:
ヒューマンのクレリック、ウェストラ(PL:上田)
かまどの神のクレリックとしての誇りを忘れず、人を助けるため常に前線に立つ。

ドラウのローグ、ヴィコヤ(PL:伏見)
用心深く、霧に隠れて周囲をよく観察し、危険を探り、状況を把握しようと努めている。

ヒューマンのバーバリアン、ロストマン(PL:宮﨑)
自らの失った記憶の代わりに、漂泊者たちの記憶を受け取っては塵に返してやっている。

第2回のあらすじ

 救貧地区の調査にやってきた冒険者一行は、料理長たちのキャンプを襲って来た漂白者を倒し、翌日いよいよ修道院に向かう。

●エミル登場

 巨大な修道院の正門に着き、門の格子から覗くと広い中庭が見える。しかし、霧に霞む奥の建物には灯りが一つもない。
 ダンシング・ライツを飛ばしてみると、漂白者らしき影たちがちらりと見えるが、すぐに光から逃げていく。

 すると、薄暗いランタンを持ったヒューマンの若い男が門の中から現れた。
 僧侶の服装をし、聖印を帯びているが、(みんな〈宗教〉の出目が悪く)見覚えがなかった。昔に信仰されていた神格なのだろう。
 彼は気さくに挨拶をし、エミルと名乗る。
「狩人様からキャンプの人々を守った冒険者とは、あなたがたのことですか? その戦いを見ていた騎士様から、知らせを受けたのです」
 ウェストラがエミルの信仰する神を尋ねると、「私は聖女様に仕えております」との返事。

 エミルは3人を、中庭にいる聖女のもとに案内しようとするが、その前に、彼が持参した「明かりがとても小さい特別なランタン」に持ち替えるように頼んでくる。
「修道院には漂白者が住んでいますが、襲ってくることはありません。強い光で刺激しないように」との指示に従い、ぼんやりした薄明かりとともに、一行は門の中に進む。

●吸血鬼の漂白者

 中庭には、先ほども見えた漂白者たちがうろうろしている。
「なぜ彼らは人を襲わない?」と不思議がるロストマン。
「みな聖女様によって救われたからですよ」
 答えるエミルは、聖女を心から崇拝している様子だ。

 痩せた漂白者とすれ違った時、疑り深く注意を怠らなかったヴィコヤは気づく。その漂白者の肌はあまりにも青白く死体のようで、口からは尖った犬歯がはみ出している……漂白者になる前は吸血鬼だったのかも?
 ヴィコヤはあっけらかんと「今のヴァンパイアの人も漂白者なの?」とエミルに尋ねる。
 ウェストラとロストマンは驚き振り返るが、暗がりの中でその姿はもう見えない。
 エミルは笑顔で答える。
「よく分かりましたね! 以前はそうだったらしいですよ。彼はいつも礼拝堂で、聖なるシンボルを眺めて過ごしています。今はほかの漂白者と変わりませんよ」

●聖女パメラ

 しばらく歩くと、中庭のベンチに座る金髪の若い女性の元に辿り着く。ヒューマンで、高位のクレリックのようだ。
 隣には巨躯の騎士が立っている。救貧地区への道中で「引き返せ」と言って来た黒鎧の騎士に間違いない。
 堂々と名乗るウェストラ、ロストマンに対し、聖女は「私はパメラ、この修道院で奉仕活動をしているものです」と丁寧に挨拶を返す。ヴィコヤは警戒を解かず、「名乗るほどの者じゃないよ」と笑ってやり過ごす。

「ここで漂白者たちが人を襲わず穏やかに過ごしているのは、私が彼らの記憶や辛い思いをお預かりしているからです。
彼らを霧の呪いから完全に救うことはできませんが、せめて安寧の一助になりたいのです」
 そう語るパメラは、一行が狩人を倒したことに礼を言う。修道院を最近飛び出してしまったので、騎士のバルドに探させていたそうだ。
 「こんなことは初めてで……」と沈痛な面持ちのパメラ。体調も悪そうで、話の途中で咳き込み胸を抑える。
 咳き込んだ時、ランタンの灯りが一瞬暗くなることにヴィコヤは気づいた。
 一方、「あなたたちのことを私の記憶にとどめます」と言われたロストマンは、「覚えてくれる」ことにこの街ならではの意義を感じ、自分を犠牲にしても漂白者たちを助けんとするパメラの強い意志に感動していた。

●騎士の正体は?

 ヴィコヤはパメラに質問する。
「私たちみたいに、よそから人が来ると思ってなかったの?」
「今までそのような出来事は一度もなかったので……」
「ふーん。その割には、そこの騎士は『引き返せ』って言うのに慣れてたみたいだけどな」
パメラは「まあ、どうしてそんなことを言ったの?」と騎士にとがめるような目を向けるが、騎士は黙したままだった。

 近づいて騎士に呼びかけるふりをして鎧の中を覗くヴィコヤ。
 その鋭い目がとらえたのは、黒く固そうな肌をした人型生物。
 またバルドはロングソードで武装しているが、全身黒いのにこの剣だけがあまり黒くなく、綺麗なことも目に付いた。

 一行はここに来た理由を正直に話す。
「そうですか。ここになら昔の資料などもあるかもしれません。自由に調べていただいて構いません」
と、パメラは調査を許可する。

●礼拝堂にて

 一行はパメラたちと別れ、エミルに案内に従い、まずは礼拝堂へ向かう。
 長椅子が並ぶ、こぢんまりした建物だ。前方に、さっきの元吸血鬼の漂白者が1人で座り、祈るでもなくただぼーっとしている。

 エミルはひっそりと告げる。
「彼は、吸血鬼になる前は人間だったと聞いています。大切な人を傷つけてしまい悔やんでいたと、そう聖女様は言っていました。
そんな彼も、今はこうして穏やかに過ごせているのです」

ウェストラ「ともしび亭で収容しきれない人々の、新たな避難所にできないかと考えていたが、ここは漂白者の居場所であって生者たちの住むところではなさそうだな」
ロストマン「漂白者を無害化する技には興味があるが……」
ヴィコヤ「でもパメラの支配も崩れかけてるし、外のキャンプの人たちをともしび亭まで連れ帰ったほうが安全かも」
などと相談しつつ、一行は礼拝堂を出ようとする。

 去り際にふと振り返ったロストマンは、先ほどの漂泊者と目が合う。
 彼はロストマンの首筋を見つめながら、ゆっくり立ち上がる。
「血の流れを感じる……この渇き、懐かしい……」
 そうつぶやく漂泊者を見て、「おやおや、活きがいいじゃないか。正気でも戻ったのか?」と驚くロストマン。

(※ちなみにプレイヤーたちは「入口の扉は内開き?外開き?」「エミルの位置は?」などを確認しまくっている)

 漂白者の体から黒い霧が滲み出し、床を這うように広がり出す。
「私は……あの方に預けたはずだ……なのにどうして!
もう嫌なんだ、誰か俺を止めてくれ!」
 そう声を上げると、漂泊者は人外のスピードで窓から突然飛び出す。
 慌てふためいているエミルには、「危ないから扉を閉めてここに籠れ」と伝え、急ぎ中庭へ走る3人。

●漂泊者たちとの戦い

 吸血鬼の漂泊者から広がりゆく黒い霧が、中庭にいたほかの漂白者たちに触れる。すると、首をかきむしって苦しみだす。吸血の渇きが、霧を通して伝わっているようだ。
 一足先に走ってきてそれを見たヴィコヤは、ダンシング・ライツでほかの漂白者を追い払うことで、黒い霧から離す。
 床を這う霧で吸血鬼と繋がった漂白者たちが、ゆっくりと行進を始める。向かう方角は正門、その向こうにはあのキャンプの明かりがかすかに見える。

 一行は正門に立ち塞がり、漂白者5体および吸血鬼1体との戦いになる。
 漂白者たち黒い霧から力を得て、光への恐怖を忘れたかのように突っ込んでくる。ウェストラやロストマンにつかみかかり、まるで吸血鬼のように首筋に噛みついてくるが、実際に血を吸えるわけではない。
 非力な漂白者たちは次々に倒され塵になるが、吸血鬼はロストマンへ鋭い牙で噛みつく。吸血鬼は血を吸って回復し、ロストマンは最大HPが減少する。

 深傷を受けた吸血鬼だが、崩れた体から黒い霧が噴き出して、新たに力強い体を形作る。
 狩人の時と同様に、その霧から記憶が伝わってくる。
 それは満たされぬ渇き。
 どんなに抗おうとしても、いつの間にか手は血に染まり、代わりに飢えが満たされている。
 そんな自分への嫌悪感。

 記憶の浸食に、ウェストラは強い意志で耐えるが、ロストマンは冒険に出た理由すらも忘れてしまう。
(※ちなみにヴィコヤは昨日の食事を忘れた。「あれっ、結局出されたスープ食べたんだっけ?」)

 吸血鬼は漂白者でありながら、強力なアンデッドに変化する。
 ロストマンが「大切な記憶をなくした気がするが、お前を倒すのに不足はない!」と切りかかり、大ダメージを与える。しかし吸血鬼からも強力な反撃を喰らい、先ほど吸血された傷が祟ってなんと残りHP1!

 そこへ、ウェストラが高らかに呼ばわる。
「呪われた吸血鬼の生から解放してやろう!」
 火かき棒の形をしたスピリチュアル・ウェポンと、セイクリッド・フレイムの聖なる光がとどめを刺した。

 吸血鬼は塵になったが、黒い霧は行き場をなくし、その場にうねりながら残っている。しかし、不思議と恐ろしさは感じない。一行は黒い霧に少しずつ耐性を得ているようだ。
 ロストマンが足元に漂って来た霧を握り砕くと、一瞬だけ煌めきを放ち消えていく。

 ゲーム的には、黒い霧に対抗する加護の力を得たため、黒い霧を破壊できるようになり、大休憩相当の回復を行なった。
 また、ロストマンは前回の冒険でなくしていた仲間の記憶を、加護の力で取り戻した。

●エンディング

 その時、修道院の方向から地響きが。見ると、黒い霧が修道院内から湧き出して建物を覆い尽くし、漂白者たちはかつての苦しみを取り戻している。
 エミルがライトを灯して走って来る。
「大変です、聖女様の力がとても弱まっているのを感じます!」
 状況を聞き、3人が黒い霧に対抗できると知ったエミルは、「お願いです、この黒い霧の原因を突き止め、聖女様をお救いください!」とすがりついてくる。
 ロストマンが「任せろ。冒険者だから、頼まれればなんでもやるさ」と答える間に、ヴィコヤはもう修道院を包む闇の中へと歩み去っているのだった。

 「聖女に預けられた記憶」を、歪めて戻す黒い霧とはいったい何なのか? 一行はいよいよ修道院の中へと踏み込む。

第3回に続く

●配信リンク

「呪われしミストバロウ」キャンペーン配信第1回

「呪われしミストバロウ」キャンペーン配信第2回

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