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シナリオ作りに役立つ配信特集

2024.09.26

この記事では、「シナリオフックや敵データをもとにシナリオを作る」方法について、過去の配信の内容を交えてお届けします。

HJ-TRPGの配信では以下のように、別々のTRPGシステムのシナリオを準備し、それを配信してきました。

1.『指輪物語TRPG』でシナリオフックからシナリオを準備
2.『サイバーパンクRED』でシナリオフックからシナリオを準備
3.『フィフスエディションRPG』でモンスターデータファイルから遭遇を作成


それぞれについて、詳しくご紹介いたします。

1.『指輪物語TRPG』でシナリオフックからシナリオを準備

4月25日に行なったセッションの生配信です。
最新サプリメント「失われた王国の遺跡」に掲載されているシナリオフック「霧まとう小島群」をもとに、岡田篤宏さん(「TRPG&マダミスカフェ モノドラコ」店長)にシナリオを準備していただき、そのゲーム風景を配信しました。

本に載っているシナリオフック自体は、「この島では過去にどういうことがあったか」「この島に行くと何があるか」という場所の説明が主で、ストーリーが書いてあるわけではありません。
実際のセッションと比べていただくとわかりますが、この島へ冒険に向かうことになる導入を足し、探索の途中からはNPCによってキャラクターたちを誘導しつつ、最後はキャラクターたちのアイディアに対応して物語を劇的に盛り上げています。

プロのゲームマスターである岡田さんの技はもちろんなのですが、実は『指輪物語TRPG』というシステムは、キャラクターたちがあちこちに旅をするだけで、恐ろしくも美しい、そしてどこか物悲しい「指輪物語」ならではの物語が生まれるように作られています。

この配信において、シナリオフックからどのようにシナリオを準備したかを、岡田さんに後日伺いました。皆さんも参考にしてみてください。

――岡田さんが準備したシナリオには、実際にはどれくらいの内容が書いてあったのでしょうか?

岡田篤宏さん(以下「岡田」):これだけです!
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■島間の移動を旅路ルールで
案内役の〈旅行〉判定成功で1つの島に、追加成功で2つの島に

■夕おぼろ湖
夏の湖面は、丘陵から風が吹き下ろしてくるにも関わらず、不思議なほど波が立っていません。まるで風が静かな水面を乱すのを嫌がっているかのようです。

■1船壊しの十字島
船の残骸からサルベージ
〈捜索〉〈運動〉
アルヴェレグ王の戦角笛:この象牙色の角笛は、アルノールの王がアングマールとの戦いで倒した強大な北方の獣の牙でできている。〈鼓舞〉
アラウの矢筒:オロメの活躍を描いた装飾が施された、シンダールの矢筒。この矢筒を携帯する狩人が獲物にあぶれることはない。〈狩猟〉
ドゥリンの砥石:ドゥリンの民の王たちは、この素晴らしい砥石を用いて、自分の工具を新品同様に保っていた。〈工作〉

■2偽りの安息島
屋敷に古い書物 〈知識〉〈音楽〉

■5灰色の尖塔島
王の葉アセラス 傷ついた民を癒やし立ち上がらせる 〈運動〉〈探検〉

■4荒れた入江島
襲撃の様子から、弱点を推測 〈謎々〉〈洞察〉

■3最後の砦島
セレゴンドの娘セレルウェン
湖の怪物:昼と炎、陸上で憎悪点が減り、すべての判定不利
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――元のシナリオフックの内容を、どうやってシナリオに仕立てましたか?

岡田:シナリオフックの流れはそのままとして、どのルールをシナリオ内で使うべきかを考えました。『指輪物語TRPG』のメインのルール「戦闘」「会議」「旅路」はどれも指輪物語らしさを自然に表現できる、本当に素晴らしいルールです。今回の場合では島から島への移動に「旅路」のルールを使うことで、よりスリリングな島巡りが演出できると考えて採用しました。

――シナリオフックには判定の有無や難しさなどが一切書かれていませんが、実際のゲームではたびたび判定を行ないました。どうやってデータを決めましたか?

岡田:ありがたいことに、判定の難易度はロアマスター(編注:いわゆるゲームマスターのこと)が悩まずともキャラクターの能力で決まっているシステムなので、そのまま判定してもらっています。どの技能を使って判定するかだけは、上にあるように事前に指針を決めておきました。

――ボスはまともに戦うとかなりの強敵ですが、罠にはめて勝つという展開になりました。戦闘するとなったら、どういう展開を準備していましたか?

岡田:倒し切るのはデータ的にかなり難しいので、戦闘中に「痛打」が2回ほど入れば、ボスは逃げ出していく方向で考えていました。今回はプレイヤーのみなさんが素晴らしく盛り上がる作戦と罠を考えてくださったので、戦闘ルールに入らず判定のみで結果を出す方向にアドリブで切り替えました。

――シナリオのエンディングの分岐パターンなどは考えましたか?

岡田:普段からあまり分岐などは考えないタイプなので、終盤の流れとセッション残り時間で自然なエンディングになるようアドリブでやりました。

岡田さん、どうもありがとうございました!

2.『サイバーパンクRED』でシナリオフックからシナリオを準備

7月11日、ゲストにライター・翻訳者の傭兵ペンギンさんをお招きし、ホビージャパンの伏見と2人でシナリオフックからシナリオを準備するやり方についてトーク配信を行ないました。
ここでは「データパック&スクリーン・セット」に掲載されているシナリオフックの「カーゴ・レース」を例にしました。
元のシナリオフックには、事件の背景や現場で起きていること、起きる可能性のあることなどがまとめられています。とはいえやはり材料に近く、ストーリーがそのまま書いてあるわけではありません。

配信では、このシナリオフックに限らず、ほかのTRPGシステム用シナリオや映画などを流用したり、要素を分解してサイバーパンク風にカッコよく味付けしたり、といったやり方がいろいろと紹介されました。
また、サイバーパンクREDではキャラクターを作成するときにライフパスでほかのキャラクターとの関わりが生まれるので、それに合わせて登場人物を調整することや、困ったときに使えるランダム表の紹介、エンディングの作り方など、汎用的に参考になりそうな内容がもりだくさんです。

そして、9月19日(木)には「カーゴ・レース」を元にしたシナリオをオンラインセッションで遊びました。
ゲームマスターを伏見がつとめ、傭兵ペンギンさんにはプレイヤーとしてご参加いただきました。(さらにゲストとして、『サイバーパンクRED』のキャンペーン配信などにご出演の黒野さんが参加)
キャラクターの設定に合わせて依頼を受ける場所などが調整され、戦闘部分はカーチェイスの要素を加えて大きく変更。2時間に収まるようにボリュームは削りつつも、キャラクターに合わせたユニークな味付けがなされました。

こちらもぜひ元のシナリオフックと見比べて、どんなふうに変わったか確認してみてください!

3.『フィフスエディションRPG』でモンスターデータファイルから遭遇を作成

8月22日に行なったこちらの生配信は、上の2つと異なり、シナリオフックは使用していません。『フィフスエディションRPG』のモンスターデータから遭遇を3つ作り、つなげてシナリオにするというものです。

ゲストには、『フィフスエディションRPG』対応のシナリオを各種作成・販売されているほりびさんにお越しいただきました。ホビージャパンの宮﨑と2人で、無料公開中の「モンスターデータファイル」を見ながら、3レベルのパーティにふさわしい、やや歯ごたえのある遭遇を作成しました。

この配信内では、遭遇を考える際のポイントとして以下が挙げられました。

1.遭遇の位置づけ
 どれくらいのリソースを使わせたいのか(雑魚なのかボス戦か)

2.どこで戦うのか
 広いか狭いかなどの環境や地形について

3.何と戦うのか
 顔となるモンスターの選び方、脅威度の見方

4.マップに配置する
 抽象戦闘かグリッド戦闘か、敵タイプによる配置とは

そして、実際に作った遭遇をシナリオの形でまとめた「フィフスエディションRPG 3レベル遭遇集『魔女の手下たち』」は、以下からダウンロード可能です。
配信内では、なぜこのモンスターを選んだか、どうしてこういう配置にしたか、どんな戦い方を想定しているか、などを解説しています。
こちらを参考にして、皆さんもぜひ遭遇を作ってみては?

次回告知

好評だった「モンスターデータファイル活用法 ~遭遇を3つ作ろう~」の続編を配信します!
10月3日(木)20時より、再びほりびさんをお招きし、今度は5レベルパーティ向けの遭遇を3つ作ります。PC側も強くなってくるレベル帯で、はたしてどんなモンスターを繰り出したらおもしろくなるのか……。お楽しみに!

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